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女子日本一の日体大。2Tのヒロインは釜石出身のスピードスター。

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初めての日本一に喜びを爆発させた日体大ラグビー部女子。

 

 


 最後の最後に決まった。試合時間残り僅か。日体大の背番号11がディフェンダーが多くいるのに内に切れ込んだ。
「トライ後のゴールのことも考えました」
 釜石高校出身の平野恵理子が笑う。土壇場で20-20と追いつく貴重なトライ。平野の思いも届いて勝ち越す。しばらくして、日体大が悲願の日本一に喜んだ。

 


 11月23日に江戸川区陸上競技場でおこなわれた第26回女子ラグビー交流大会。日本全国のあちらこちらから、ラグビーを愛する女性たちが大勢集う毎年恒例の一日だ。第3回大会から、この競技場で開催されている。

 


 若いスピードスターたちが輝く7人制ラグビーばかりに、スポットライトがあたりがちな最近。しかし、幅広い年齢、さまざまな特徴を持つ人たちが必死になれる15人制をプレーしたくてたまらない女性はたくさんいる。15人制を単独チームで戦えるのは全国で日体大ラグビー部女子、世田谷レディース、名古屋レディースの3チームだけ。しかし毎年この日、江戸川に向かえば同志がいる。再会を喜び、チームを組んで試合に臨む。今回は全国から19チームが参加し、それとは別に、高校生たちも駆けつけた。

 


 一般の部、エンジョイメントの部、高校の部が朝から夕方までおこなわれる途中、昨年から実施されているのが『日本協会会長杯 全国No.1チーム決定戦』だ。単独で15人制を戦えるチームの中から、関東大会で優勝した日体大ラグビー部女子と名古屋レディース(昨年優勝)が戦った。

 


 前回大会と同じ顔合わせとなった一戦。スクラムをはじめ、FWの安定感で上回る名古屋が2トライを先にとった。キックを有効に使う。するどくしつこいブレイクダウン。日体大陣に深く攻め込み、インゴールになだれ込んだりした。
 対する日体大は、自信のある運動量を攻守に活かして対抗した。細かいパスをつないでボールと人を動かす。素早い集散を連続させる。こちらは前半終盤に2トライを返して前半を10-10で終えた。奪ったトライのひとつは、キックチェイスからつなぎ、WTB平野が快足を飛ばしたものだった。

 


 後半、先に勝ち越したのは日体大だったが、徐々にゲームを支配していったのは名古屋だ。変わらぬFWの安定。そこでタテに出て生まれた外のスペースにもボールを運ぶ。20-15とリードして終盤を迎えた。
 しかし冒頭のように、最後の最後に日体大が逆転した。名古屋の圧力に負けず動き続け、あくまでランニングスタイルを貫こうと意思統一した結果、巡ってきたチャンスをものにした。NO8岡田みどり主将は言った。
「名古屋のFWが強く、前に出てくるのはわかっていましたが、それに負けることなく自分たちも前に出続けようと言ってプレーしました」

 


 キャプテンは我慢の勝利と笑った。
「FWで我慢して、我慢して、チャンスが来たら展開しようと話していたんです。先制されたけど、80分の勝負と考えていたので慌てることはなかった。継続すること、ボールに走り込むことを忠実にやり続けた結果だと思います。嬉しい!」
 健志台で週3日、一日3時間の練習を重ねている。横須賀学院ではテニスをやっていたキャプテンは、地道な毎日を積み重ねて日本一にたどりついた。これが現役最後の大舞台。最高の思い出ができた。

 


 土壇場のトライを含め2トライと活躍した平野は、釜石高校出身の3年生。現在はセブンズシニアアカデミーのメンバーに選ばれるなど、着実に階段を昇っているスピードスターのひとりだ。釜石工業高校でプレーしていた父をはじめ、兄、姉も楕円人という環境下ですくすくと育った。小学1年生の時に釜石シーウェイブスジュニアでラグビーをはじめ、途中、陸上部での活動でスピードを高めてふたたびこの世界に戻ってきた。

 


 東日本大震災を地元にいるときに被災。地震発生時は土木の仕事に就く父の仕事を手伝うアルバイトで山にいたため津波からは逃れたが、避難所での生活を経験し、家族は仮設住宅に住む。辛い日々を経験した分、感謝の気持ちを忘れない。
「震災後、食べるものにも困って、普段の生活のありがたさを凄く感じました。だから、いまは(大学の)寮に住んでいるのですが、感謝の気持ちを忘れずに食事をとっています。もっと体を大きくしたい。もっとうまくなって、リオ(五輪)に行きたい」
 日本一は手にした。次は世界だ。

 


 


朝日大が新たな歴史作った! 初の大学選手権セカンドステージ進出

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 埼玉・熊谷ラグビー場で24日、第50回全国大学ラグビー選手権大会のファーストステージ第3戦が行われ、東海北陸・中国四国代表の朝日大が43-21で東北学院大(北海道・東北代表)を下した。朝日大は先週末、九州チャンピオンの福岡工業大を29-24で倒しており、2勝0敗(勝点12)で初のセカンドステージ進出を決めた。
 昨年度から大学選手権のフォーマットが変わり、裾野が広がって、2季連続で全国大会への切符を獲得した地方リーグの朝日大。2年目の挑戦で第1関門を突破し、次はいよいよ、関東、関西の強豪が集う舞台に挑む。
 16校が参加するセカンドステージは、12月8日から始まる。

東海大と日大が大学選手権出場! 法大は最終戦勝利も6位で涙

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 関東大学リーグ戦1部は24日、東京・秩父宮ラグビー場などで今季最終節の全4試合を行い、順位が確定した。

 全国大学選手権大会(セカンドステージ)へ進めるのは、同リーグの上位5チーム。4位、5位争いは大混戦で、最終戦の結果次第では4チームが3勝4敗(勝点16)で並ぶ可能性があった。

 抜け出したのは昨季王者の東海大。今季1位を確定させていた流通経済大から9トライを奪い、61-29と大勝、4勝3敗(勝点19)で4位にすべりこんだ。そして、最後の枠を獲得したのは日本大だった。他の3試合よりも2時間早く、秩父宮12時キックオフの試合に臨んだ日大は、2位を決めていた中央大を16-13で撃破。先に勝点16として、ボーダーライン上で競っていたライバル校の結果を待った。

 日大と並ぶ可能性があったのは、前節終了時点で2勝4敗の法政大と立正大だった。東京・上柚木陸上競技場で戦った法大は、25-12で拓殖大に勝利。埼玉・熊谷ラグビー場で3位の大東文化大と対戦した立正大は、12-34で敗れた。
 3チーム以上が勝点で並べば順位決定の条件は違ったが、2校が同点の場合は当該校の対戦の勝利チームが上位となるため、9月21日の対戦で法大に22-7で勝っていた日大の5位が決定。法大は6位で涙をのんだ。

 7位の立正大と、全敗で8位となった拓殖大は、2部リーグ上位校との入替戦(12月8日)に臨む。

筑波大が4位通過で大学選手権へ! 青学大は19年ぶりの大舞台出場ならず

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 関東大学対抗戦Aでも、第50回全国大学ラグビーフットボール選手権大会(セカンドステージ)に出場する5チームが確定した。

 東京・駒沢陸上競技場で24日、3勝3敗同士だった筑波大と青山学院大が対戦し、61-0で筑波大が圧勝した。昨年度の大学選手権で準優勝だった筑波大は、今シーズンは関東大学対抗戦の前半で苦しんだものの、4勝3敗でフィニッシュ。12月1日に最終戦を行う慶應義塾大(現在4勝2敗)と明治大(現在3勝3敗)が勝敗数で並ぶ可能性があるが、直接対決の結果により、筑波大の4位が確定した。

 1位通過を決めている帝京大(6戦全勝中)との試合を控える慶大と、2位通過の早稲田大(現在5勝1敗)との対戦が待っている明大は、最終戦の結果にかかわらず、大学選手権出場が決定。勝敗数が同じ場合は、当該校の対戦の勝利校が上位となるため、筑波大と明大の両チームに勝っている慶大は3位が確定(早大と並ぶ可能性もあるが、直接対決で早大が勝利)。筑波大にも敗れている明大は、もし3勝4敗で終わっても、青学大には45-0で勝っており、5位を確保した。

 16年ぶりに慶大を倒し、1994年度以来の大学選手権出場が期待された青学大だが、6位に終わり、切符を獲得することはできなかった。

関西学院大が大学選手権の切符獲得! 残りの天理×立命で4校の明暗分かれる

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 関西大学Aリーグは24日、兵庫・神戸総合運動公園ユニバー記念競技場で第7節の1試合を行い、関西学院大が55-7で近畿大を下した。
 関西学院大は4勝3敗で全日程を終了し、全国大学選手権大会に進むことができる5位以上が確定。最下位が決まっていた近畿大は、最終戦でも勝利をあげることができず、0勝7敗で終わった。近大はAリーグ残留をかけ、12月7日の入替戦に臨む。

 今シーズンの関西大学Aリーグは、天理大×立命館大の1試合(11月30日/大阪・近鉄花園ラグビー場)を残しているため、3位・京都産業大(5勝2敗)、7位・関西大(1勝6敗)、8位・近畿大をのぞく5チームは最終順位が確定していない。

 優勝争いは、現在5勝1敗の立命大と、5勝1分1敗で戦いを終えた同志社大に絞られている。立命大は同志社大との直接対決を制しているため、最終戦を勝てばもちろん、引き分けでも1位となる。立命大に黒星がつけば、笑うのは同志社。

 現在3勝3敗の天理大は立命大を倒せば、4位(関西学院大は、天理と4勝3敗で並んだ場合、直接対決で負けているため5位通過で大学選手権出場)。しかし、もし天理大が最後に敗れて3勝4敗で終われば、3勝1分3敗の大阪体育大が5位に浮上、天理大は6位となる(この場合、関西学院大は4位)。2011年度の大学選手権で準優勝、関西地区は過去3年連続で制してきた天理大だが、今季は大阪体育大にも敗れているため、立命大との最終戦が引き分けでも、大学選手権への道は絶たれる。

三菱重工相模原がトップイースト制覇! 2位争いは釜石SWと横河武蔵野

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 社会人ラグビーのトップイースト・ディビジョン1は24日、各地で第8節の4試合を行った。
 圧倒的強さで連勝街道をばく進中の三菱重工相模原は、セコムに103-0で大勝して勝点を40に伸ばし、1試合を残しながら優勝を決めた。7季ぶりのトップリーグ(日本最高峰リーグ)復帰を目指す三菱重工相模原は、シーズン終盤に昇格決定戦の「トップチャレンジ1」に挑む。

 地域リーグ(イーストDiv.1、ウェストA、キュウシュウA)の2位チームが参戦できる、「トップチャレンジ2」への出場をかけた争いは、7勝1敗の釜石シーウェイブス(勝点34)と横河武蔵野(勝点32)に絞り込まれた。11月30日の最終戦で、釜石は三菱重工相模原に挑戦、横河武蔵野は6位が確定したヤクルトと対戦する。

日大が逆転で大学選手権出場へ! 好調・中大は終盤に失速…。

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最終戦で2位の中央大を下し、喜ぶ日本大の選手たち
(撮影:高塩 隆)


 日大が逆転で関東大学リーグ戦1部の5位以内に滑り込み、大学選手権出場を決めた。
 
 同リーグ戦は24日、最終節の全4試合が各地で行われた。東京・秩父宮ラグビー場では、昨季5位の日大が同6位の中大に16-13で勝利。今季は3勝4敗の勝点16で5位となった(勝点は法大と同じ。直接対決の勝敗により順位が決定)。中大は5勝2敗の2位で戦い終えた。

 秩父宮では昨季王者の東海大が、すでにリーグ戦優勝を決めた前年度2位の流経大を61-29と圧倒して4勝3敗、勝点19で4位(流経大は6勝1敗、勝点25の1位)。埼玉・熊谷ラグビー場では昨季7位の大東大が今季6シーズンぶりに昇格した立正大を34-12で下し、5勝2敗、勝点22の3位となった(立正大は2勝5敗で勝点13、7位)。これで大学選手権出場枠に入る上位5チームは、流経大、中大、大東大、東海大、日大に決まった。

 東京・上柚木陸上競技場では法大が拓大に25-12で勝ち、3勝4敗で勝点を16とするも、6位に終わった(拓大は0勝7敗で勝点7、8位)。

 中大×日大の試合。前半を3-13とリードされた日大は、後半14、23分とトライを決め同点とし、30分にはSO金貴大のペナルティゴールで勝ち越した。時間を追うごとに激しいタックルを繰り出し、相手のミスを誘った。勝った日大の加藤尋久ヘッドコーチは、「選手がよく頑張ってくれた」と振り返った。

 かたや開幕5連勝後に2連敗となった中大は、後半6分にCTB山北純嗣主将が退いてから勢いを失ったか。敗れた松田雄監督は「(CTB山北主将は)怪我もあって、私の判断で代えました」と語り、「(大学選手権へ)前を向いてやっていきたい」と巻き返しを誓った。
(文・向 風見也)

東海大、王者・流経大を相手に9トライ! 選手権に弾み

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関東大学リーグ戦のラストゲームで意地を見せた東海大
(撮影:高塩 隆)


 関東大学リーグ戦で昨季1位も今シーズンはすでに3敗と苦しんだ東海大は、24日、かねて優勝の決まった流経大に61-29と快勝。4勝目を挙げ4位となり、大学選手権出場(5位以内で確定)を決めた。

 セットプレーとボール争奪局面で圧力をかけ、スピードランナーが止めを刺す。そんな理想のラグビーを具現化した東海大が、9トライを挙げた。
 
 まず前半13分、中盤で球を回して左タッチライン際のWTB石井魁が快走、ゴールラインを割って先制した(ゴールも決まり7-0)。19分には7-5と迫られるも、東海大は26分にWTB小原政佑の中央突破から敵陣中盤でラックを形成。その右でパスを受けたCTB林大成が守備網の背後にキックを放ち、FB近藤英人が弾道を追いトライを挙げた。その後、一度も逆転を許さず追加点を重ねた。勝った木村季由監督は、「自分たちのラグビーを追求していくなか、今日はいい部分が出た」と前向きに語った。

 一方、流経大は後半にFLジョージ・リサレの豪快な突破などで24得点をマークするも、及ばず。内山達二監督は、「東海大の圧力で崩されて、エリアをコントロールしきれず…」と振り返った。

(文・向 風見也)


【現地リポート】 ジャパンの殺傷力を感じさせたスクラムトライ

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不敵な笑みを浮かべて”スクラムトライ”を狙いに行ったPR三上
(撮影:出村謙知)


 それは、欧州で進化したジャパンのスクラムを象徴するような締めくくりだった。
 後半29分、同6~16分にシンビン退場となった平島久照に代わって一時的に出場していた三上正貴が、再び左PRのポジションに入る。
 いきなり、スペインゴール前でのスクラム。
「今までの対戦相手と比べたら、相手の3番が弱かったので、手応えとしてはいけると感じていた」という三上が不敵な笑みを浮かべ、待ち構える7人に加わった時点でスペインの息の根を止める攻め方は決まったのだろう。
 スクラムトライを狙う。
 思惑どおりに8人全員で押し込んだものの、FWプレーヤーがインゴールでダウンボールすることはできず、スクラムのすぐそばにいたWTB廣瀬俊朗主将が飛び込んだ。
 このとき右PRのポジションに入っていた畠山健介が試合前に「いいセットからいいボールをBKに出すこと」と語っていたFWの仕事としては、完璧なプレーとなったかもしれない。
 ただし、フロントローとしては、そこにとどまらないプライドを感じていたのも確かだろう。

 試合後、この場面に関する状況を訪ねたとき、三上が真っ先に口にしたのが「スクラムトライのことですか?」というフレーズだった。
 このWTBが奪った“スクラムトライ”で、得点を2試合連続で40点台に乗せた日本は、後半スペインを零封するかたちで40-7で完勝。
 スペイン戦が始まる直前に、東京都内の病院を退院していたエディー・ジョーンズHCに最良の快気祝いを1万㎞離れたマドリードから届けることに成功した。

 三上が感じるジャパンの進化は前述の欧州遠征を締めたトライだけではない。
 逆にスペインに自陣深くに攻め込まれた場面。「マルク(ダルマゾ スポットコーチ)が『スクラムを押してペナルティを奪う選択もしてみろ』と言っていたので、『どうしましょう。ここじゃないですか』というようなことをみんなに言って、押し込んでペナルティもらえたんで、それも今までにはなかったこと」

 HO堀江も別の角度からスクラムの進歩に手応えを感じている。
「スクラムに関しては前のジャパンにはなかったレベルには来ている。レベルズに行って、肩の使い方とか、個人のオプションのところがずいぶん変わった。向こうで、『こう組め』って言われて、どういうことやと悩んで、いろいろやってみた結果、『ナイス』ということになって、これなんやと。それはジャパンでも通用するものなので」

 今回の欧州遠征では、ジャパンのスクラムが低過ぎて、反則を取られたり、高く組むようにレフリーから指導を受けることもあったが、今秋ジャパンに帯同してスクラムを指導してきたダルマゾ スポットコーチは「低く組むこと自体は反則ではない。自分たちの正当性を試合の中でしっかり主張していけばいいのだ」と、日本代表のスクラムの進む道の正しさを説く。
「この1年での日本のスクラムの進化はとてつもないものがある。1年前には日本が欧州のチームに対してスクラムを押し込むことなんか考えられなかった。それが、いまはスクラムは間違いなく日本の武器になっている」(同コーチ)

 スペイン戦で、この秋初めてテストマッチに先発起用された山下裕史は「スクラムをアタックのオプションと考えてもらっているので嬉しい」と語っていたが、攻撃的選択肢のひとつという以上の殺傷力を感じさせたスクラムトライで13年秋のジャパンが幕を閉じたことは記憶しておこうと思う。
(文・出村謙知)

NZが劇的な大逆転勝利で24年ぶりパーフェクト! 魂見せたアイリッシュ

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All Blacks



 勇敢なアイリッシュに苦しめられたオールブラックスだが、ノーサイド寸前に世界ランキング1位の底力を見せ、大逆転勝利をつかんだ。2013年11月24日、ダブリンでの死闘。敵地に乗り込んだニュージーランド代表が、24-22でアイルランド代表を下した。ニュージーランド代表は今年、14勝0敗という成績を残し、24年ぶりの全勝でシーズンを終えた。

 1905年に初めて対峙して以来、27回戦って一度も倒すことができなかった相手に、アイルランド代表は序盤から激しく襲いかかった。前半4分、SHコナー・マレーがゴール前で自ら勝負を仕掛けて先制トライを奪い、6分後にはHOローリー・ベストがラインを越え、17分にはFBロブ・カーニーがインターセプトして約80メートル走り切った。0-19、挑戦者が勢いに乗る。

 リードされたオールブラックスは25分にWTBジュリアン・サヴェアのトライで息を吹き返したが、アイルランド代表がペナルティゴール(PG)を追加し、7-22で折り返した。

 5万人を超える地元サポーターの大声援も後押しとなり、グリーンジャージーの男たちは後半も奮闘を続ける。49分、黒衣のFBイズラエル・ダグがインゴールに突っ込んだが、アイルランド代表はグラウンディングを許さない。出足鋭くプレッシャーをかけ続け、ハードタックルを連発。世界最高峰のアタック力を誇るオールブラックスがテリトリーを脅かしても、FWがブレイクダウンで激しくファイトし、簡単にはボールを出させなかった。

 しかし、王者は徐々に迫った。PGで12点差にしたあと、64分には怒とうの連続攻撃からPRベン・フランクスがトライ。ゴール成功で17-22となる。

 72分、アイルランドは敵陣深くのモール攻撃で反則を誘い、SOジョナサン・セクストンがそれほど厳しくはない位置からポストを狙ったが、失敗。セーフティーリードを確保できなかったアイリッシュは、残り時間を必死に守り、フルタイムまで2分を切ってから敵陣でのFWプレーで時間を稼いだ。が、痛恨のペナルティでボールは相手の手に。

 ラストチャンスをもらったオールブラックスは果敢に攻め続け、22メートルライン内に侵入。そして左へ展開し、ゴールに迫ったHOデイン・コールズが見事なオフロードパスでWTBライアン・クロッティにつなぎ、すり抜けた黒衣の23番はインゴールでボールを押さえた。

 最後のアタックで、フォワードパスがあったかどうかビデオ判定になったが、クロッティのトライは認められ、同点となる。

 そして、運命のゴールキック。左タッチライン近くから蹴ったSOアーロン・クルーデンは、右に外した。だが、アイルランドのチャージが早く、やり直しに。2度目のショットはポスト間に決まり、オールブラックスが劇的な大逆転勝利に歓喜した。

 アイルランド代表の歴史的勝利はならず。しかし、2015年ワールドカップの大本命をギリギリまで追い込んだ戦いは、勇ましきチャレンジャーに自信をもたらしたに違いない。

法大、勝利も…届かず。拓大、入替戦突破へ前を向く。

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法大HO堀大志主将のトライ。勝利へ直進も、大学選手権出場ならず。(撮影/松本かおり)

 

 


 関東大学リーグ戦最終日(11月24日)、法大は「大学選手権出場のために負けられない」と位置づけた試合に臨んだ。拓大相手に前半のリードを活かして25-12の勝利。しかし、他校の結果によりリーグ6位となり、大学選手権出場を逃した。

 


 前半4分、拓大陣内22mのラックでターンオーバーすると、すかさずつないでNO8堀大志主将がポスト横にトライし先制した。10分には拓大スクラムの反則をSO猪村優仁がPGを決めてリードを広げる。さらに26分、拓大陣に上げたハイパント処理を拓大がミスすると、法大が左オープンへ展開。最後は左WTB半井優太がゴールラインを越えた。

 


 しかし、法大が18点をリードして始まった後半、拓大が反撃を開始した。反則で得たキックを初先発SO具智允が長い正確なキック。法大陣へ。二度のラインアウトミスでチャンスを逃したが、PRのシンビンで法大が一人少ない10分、この反則からラインアウトを選択してモールでトライ、5点を返した。
 29分にはSH山本逸平がトライして18-12に迫る。しかし3分後、法大は拓大陣へ入ると、CTB金勇輝が中央へトライ。結局前半を制した側が逃げ切った。

 


 法大の谷崎重幸監督は「ボールキャリアーのミスが多かった。ディフェンスは東海戦以降、良くなっている。後半、学生は固くなっていた」と話した。堀主将は「今日は負けたら終わりと選手に話して臨んだ。後半は気持ちが緩んでいた」と反省。シーズン最後のゲームを、そう締めくくった。

 

 

 一方、全敗でリーグ戦を終えた拓大は、2部1位の山梨学大と2週間後に入れ替え戦を戦う。タウアテ・ヴァル・ウヴェ・ヘル主将は、試合後の円陣で「2週間、厳しい練習をやろう。自信を持とう」とチームを鼓舞した。

 

(文・見明亨徳)

 


 

ラグマガ1月号 本日発売! 日本代表欧州遠征、AB in 東京、花園予選

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 『ラグビーマガジン1月号』が本日発売になりました。

 今号では、日本代表の秋の戦いを徹底リポート。ニュージーランド代表へのビッグチャレンジに始まり、約3週間の欧州遠征でハードに戦いました。ジャパン・ウェイは見えたか。現地リポートに加え、ふたつの若き翼、福岡堅樹&松島幸太朗にインタビューを行っていますので、お楽しみに。

 また、2009年ブレディスローカップ以来の来日となった世界最強軍団オールブラックスにも密着しました。東京での様子や、サム・ケイン、ベン・スミス、アーロン・クルーデンといったシャイニングスターたちの声をお届けします。

 国内では、大学ラグビーがヒートアップ。関東大学対抗戦Aは帝京大が3連覇。関東大学リーグ戦1部は流通経済大が2年ぶりの優勝を決めました。関西大学Aリーグは立命館大と同志社大が牽引。マッチリポートやキーマンへのインタビューから、全国大学選手権大会への熱き鼓動が伝わってくるはずです。

 そして、トップリーグ昇格・復帰を目指す地域リーグの戦いも大詰めを迎えました。東の三菱重工相模原、西のHonda HEAT、そして九州の福岡サニックス。トップチャレンジで激闘を繰り広げるであろう3チームの現状を報告します。

 もちろん、高校ラグビー情報も満載です。全国高校大会出場をかけた地区予選はすべて終わり、京都では桂が初優勝。目黒学院、天理といった古豪も花園に帰ってきます。各予選決勝のダイジェストや、福島県代表となった平工業の物語も、必見です。

 ぜひ、『ラグビーマガジン1月号』をお買い求めください!

201401



(ラグビーマガジン1月号コンテンツ)

CHECK IT OUT!JAPAN WAY
ジャパン・ウェイは見えたか。


■日本代表欧州遠征リポート
・vs スコットランド代表 ホームユニオンの壁は厚く。
・vs グロスター 未完のアタック。
・vs ロシア代表 ツアー初勝利も、前半は沈黙。

◆YOUNG GUNS
・ふたつの翼。◎福岡堅樹&松島幸太朗


■オールブラックス来日特集
◆vs ニュージーランド 現在地と現実。
・ALL BLACKS in TOKYO

◆TALKING with KIWI
・若き後継者◎サム・ケイン[FL]
・13番でアピール◎ベン・スミス[WTB]
・乗り越えたもの。越えるもの◎アーロン・クルーデン[SO]


■BATTLE & CHASE 大学ラグビー2013秋「決戦間近」
◆MATCH REPORT
・関東大学対抗戦A 帝京大が1試合残して優勝決める。
・関東大学リーグ戦1部 中大との全勝対決制し流経大優勝。
・関西大学Aリーグ 立命大、同志社大が走る。

◆BE THE HERO
・小瀧尚弘&町野泰司[帝京大LO]◎凹凸の誓い。
・荻野岳志[早大WTB]◎遠くはない。/浜岸峻輝[中大SO]◎信頼の背中。
・山下楽平[京産大FB]◎気鋭のフィニッシャー。


■READY TO SURVIVE トップリーグ下部リーグ特集
・三菱重工相模原[トップイースト]◎立ち止まらない。
・Honda HEAT[トップウェスト]◎熱意のサイン。
・福岡サニックス[トップキュウシュウ]◎はやくこい。


■TOPICS
・第93回全国高校大会予選◎目黒学院、京都・桂、天理などが聖地へ
・高校物語2013初冬◆平工業高校[福島]◎前を向いていく。
・トップリーグファーストステージ検証座談会
・SEINAN ラグビーマガジンCUP 関西小学生ラグビーフットボール交流大会


■テクニカルセミナー
・レフリングをひもといた◎日本代表×NZ代表
・セルフケア バイブル  ほか


■連載
・解体心書◆徐吉嶺[ヤマハ発動機]
・巻末インタビュー◎皆川悌人[現代の名工]  ほか

ダイナボアーズ、トップイースト制す。勢い増して『次』へ。

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快進撃を続ける三菱重工相模原ダイナボアーズ。写真中央は、
この日3トライを挙げたSH芝本裕吏。御所工高卒12年目の生え抜き。


 トップリーグの下部に位置する地域3リーグのうち、東日本のチームが所属するトップイーストリーグ。昇格を目指すディビジョン1の戦いが大詰めを迎えた。

 上位を争う他チームが白星やボーナスポイントを少しずつ取りこぼす中、三菱重工相模原ダイナボアーズは開幕から唯一の7戦全勝。ボーナスポイントも全試合で獲得して首位を走る。
 勝点5を獲得すれば最終節を待たずして優勝が決まる11月24日の第8節、江戸川陸上競技場。対戦相手は今季ディビジョン1に昇格も、ここまで7連敗と苦しむセコムラガッツ。トップリーグ返り咲きに向けて突き進むダイナボアーズは攻撃の手を緩めることなく、15トライの猛攻を見せ完勝。勝点を40に伸ばしてトップイースト優勝を決めた。

 序盤から主導権を握ったのはダイナボアーズ。前半3分、5分と立て続けにトライを挙げて流れをつかむと、その後もセットプレー、ブレイクダウンで圧力をかけ続け、FW/BKが一体となった連続攻撃でトライを重ねた。SOスティーブン・ドナルドのゴールキックも100%の成功率で、前半を終えて56(8T8G)-0と大きくリード。ボーナスポイントも確保した。

 ハーフタイムを挟んでも勢いは止まらなかった。後半のキックオフ直後にはFL堀越健介がノーホイッスルトライを奪取。WTBシェーン・ウィリアムズが後半からの登場で3トライを挙げるなど、前後半計15トライを奪って今季最多の3桁の得点を叩きだした。
 時に細かなミスからゲインを許し、自陣で防御に徹するシーンも見られたが、ゴールラインを背負ったディフェンスでは高い安定感と集中力を発揮。ラガッツにトライを許さないばかりか、ペナルティゴールの機会さえ与えなかった。

 トップリーグから降格して6季目。これまで常にトップイーストの上位で戦いながら、頂点には届かなかったダイナボアーズ。待ちわびたはずの優勝にも、試合後の選手たちが喜びを爆発させることはなかった。
 高岩映善監督は「(優勝は)一戦一戦、積み上げてきた結果。まずは一つの目標を達成したということ。予定通り、です」と安堵の表情で語るも「まだ終わっていない。最終節、相手(釜石シーウェイブス)は後がない状況の中で挑んでくる。その中でいかに自分たちのプレーができるか。大切なのは心の部分」と兜の緒を締めた。

 トップイースト優勝は、あくまでも通過点。「きょう優勝を決めたことで、1週間早くトップチャレンジに向けたスタートを切ることができるのはありがたい。トップチャレンジは勝つか負けるか、接戦が想定される戦い。昨シーズンまではその接戦を落としてきた。今シーズンは、そこで勝ち切る戦いを」(高岩監督)。目的の場所は、まだまだ先にある。

 一方のセコムラガッツは開幕から8連敗。ディビジョン1の下位2チームとディビジョン2の上位2チームで争う昇降格順位決定戦への出場が決定した。
 安藤敬介監督は「上位との実力差を改めて感じさせられた」と振り返り「その中でも終盤には粘りを見せることもできた。選手たちは、スコアが離れてもあきらめないタフさを持っている。アタックの精度、フィジカルなどの一人ひとりのキャパシティを上げていく」と前を向いた。
「順位決定戦は、自分たちの居場所を守る戦い。1年で(ディビジョン2に)落ちるわけにはいかない。プレッシャーをはねのけて、この場所を守りたい」(安藤監督)

全国高校ラグビー大会 Aシードに大阪桐蔭、東海大仰星、桐蔭学園

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 12月27日大阪・近鉄花園ラグビー場で開幕する第93回全国高校ラグビーフットボール大会のシード校が決定した。西のAシードは、春の全国センバツで初の日本一に輝いた大阪桐蔭と、同準優勝の東海大仰星(大阪)。東のAシードは神奈川の桐蔭学園となった。Bシードには、王座奪還を目指す九州王者の東福岡や、22年ぶりの出場となる古豪・目黒学院(東京)などが選ばれた。
 組み合わせ抽選会は12月7日に行われる。


<西>
■Aシード: 大阪桐蔭(大阪第2)、東海大仰星(大阪第1)
■Bシード: 大阪朝鮮(大阪第3)、天理(奈良)、報徳学園(兵庫)、東福岡(福岡)、長崎南山(長崎)

 

<東>
■Aシード: 桐蔭学園(神奈川)
■Bシード: 秋田工業(秋田)、茗溪学園(茨城)、流通経済大柏、(千葉)、目黒学院(東京第1)、日川(山梨)

 

【第93回全国高校ラグビー大会 出場校一覧】
http://rugby-rp.com/free.asp?idx=105175&code_s=10021001

 

【第93回全国高校ラグビー大会 都道府県予選 全結果】
http://rugby-rp.com/pdf/hahazono93_q-1.pdf

 

第21回全国クラブラグビー大会 組み合わせ決定

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 クラブチームの日本一を決める、「第21回全国クラブラグビーフットボール大会」の組み合わせが決定した。3連覇を狙う六甲ファイティングブル(兵庫)など、各地区の予選を勝ち抜いた15チームが出場。大会は12月8日に京都・宝が池球技場などで開幕し、決勝は3月2日に大阪・近鉄花園ラグビー場で行われる予定。


【1回戦】
・芦屋クラブ(兵庫) vs. 福岡かぶと虫(福岡) …A
・タイセイハウジーレッズ(神奈川) vs. ぎふ清流ラガーズ(岐阜) …B
・千里馬クラブ(大阪) vs. 北海道バーバリアンズ(北海道) …C
・玄海TANGAROA(福岡) vs. 岡山クラブ(岡山) …D
・名古屋クラブ(愛知) vs. 北上矢巾ブレイズラガー(岩手) …E
・川南クラブ(宮崎) vs. RKUラグビー龍ヶ崎(茨城) …F
・新潟アイビス(新潟) vs. 神奈川タマリバクラブ(神奈川) …G

【2回戦】
・六甲ファイティングブル(兵庫) vs. Aの勝者
・Bの勝者 vs. Cの勝者
・Dの勝者 vs. Eの勝者
・Fの勝者 vs. Gの勝者


2013年度 高校日本代表候補 90名発表!

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 日本ラグビーフットボール協会は25日、2013年度の高校日本代表候補90名を発表した。この候補メンバーは、同協会普及・競技力向上委員会および高校委員会がシーズンを通して高校生対象のセレクションを実施して決定。全国高校大会終了後にセレクション合宿を行い、3月に海外遠征を実施する予定の高校日本代表を選出する。


<2013年度 高校日本代表候補>

【PR】
山崎年央(札幌山の手3年)、渡邊彪亮(大阪桐蔭3年)、西田涼馬(東海大仰星3年)、福井力斗(常翔学園3年)、藤井拓海(東海大仰星3年)、榎浪雄大(伏見工業3年)、大熊克哉(長崎南山3年)、石橋海洋(東福岡3年)、土田敬太(石見智翠館3年)、中原伸悦(広島工業3年)

【PR/HO】
金仁謙(流経大柏3年)、古田雄也(國學院久我山3年)、堀越康介(桐蔭学園3年)、佐藤紀幸(秋田中央3年)、薄井諒介(流経大柏3年)、三浦昌悟(秋田工業3年)、金子崇(東福岡3年)

【HO】
藤浪輝人(伏見工業3年)、中川将弥(御所実業3年)、小原昇大(筑紫3年)、山上正剛(大分舞鶴3年)

【LO】
斉田倫輝(仙台工業3年)、テトゥヒ ロバーツ(札幌山の手3年)、古川満(桐蔭学園3年)、佐藤大樹(桐蔭学園3年)、中村大志(大阪桐蔭3年)、永井達啓(東海大仰星3年)、澤井未倫(伏見工業3年)、川上凌央(石見智翠館3年)、秋山大地(貞光工業2年)、小川正志(長崎北陽台3年)

【LO/NO8】
本田晋太朗(石見智翠館3年)

【FL】
塚本健太(仙台育英3年)、山田浩太(常翔学園3年)、古田凌(京都成章3年)、窪上雄大(摂津3年)、ファウルア マキシー(日本航空石川2年)、藤山裕太朗(大分舞鶴3年)、占部航典(東福岡3年)、森篤嗣(石見智翠館3年)、篠原大和(松山工業3年)、山崎翔太(筑紫3年)

【FL/NO8】
佐々木嵩穂(桐蔭学園3年)、加藤広人(秋田工業3年)、佐野瑛亮(東京3年)、テビタ・タタフ(目黒学院2年)

【NO8】
野中翔平(東海大仰星3年)、吉田杏(大阪桐蔭3年)、前田剛(報徳学園3年)、岩永健太郎(長崎南山3年)

【SH】
吉岡航太郎(國學院栃木3年)、小林駿介(札幌山の手3年)、小田嶋啓太(桐蔭学園3年)、杉本頼亮(桂3年)、米村龍二(東海大仰星3年)、中島陸斗(東福岡3年)、江嵜真悟(小倉2年)、三股久典(佐賀工業3年)

【SO】
横山陽介(桐蔭学園3年)、伊藤龍之介(秋田工業3年)、喜連航平(大阪桐蔭3年)、山田一平(東海大仰星3年)、鶴田馨(筑紫3年)、古城隼人(修猷館2年)、庄司直生(尾道3年)

【SO/CTB】
鈴木陸(札幌山の手3年)

【SO/FB】
野口竜司(東海大仰星3年)

【CTB】
澤田陵(明和県央)、高澤正徳(茗溪学園3年)、白井吾斗矛(桐蔭学園3年)、堀米航平(流経大柏3年)、梶村祐介(報徳学園3年)、王子拓也(天理3年)、木村直登(伏見工業3年)、山田一輝(東海大仰星3年)、鹿尾貫太(東福岡3年)、阿部亮介(小倉3年)、東川寛史(東福岡3年)

【WTB】
東川佳弘(朝明3年)、桑山聖生(鹿児島実業2年)

【WTB/FB】
アタアタ モエアキオラ(目黒学院2年)、佐々木修弥(秋田工業3年)、矢富洋則(仙台育英3年)、尾崎立洋(桐蔭学園3年)、岡田優輝(大阪桐蔭3年)、尾崎晟也(伏見工業3年)、竹山晃暉(御所実業2年)、高屋直生(福岡3年)

【FB】
鮫島魁(尾道3年)、渡部寛太(北条3年)

【ラグビーTV】 トップリーグ再開、運命の天理大×立命大、大学選手権!

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 11月25日から12月末までの、ラグビーTV番組放送スケジュール表を更新しました。
 テストマッチシーズンが終わり、日本代表選手たちはヨーロッパ遠征から帰国。所属チームに復帰しました。今週末から日本ラグビー界最高峰のトップリーグが再開します。戦いはセカンドステージに突入。サントリー、パナソニック、NEC、ヤマハ発動機、神戸製鋼、東芝、キヤノン、トヨタ自動車の上位8強によるグループAの試合を中心に、J SPORTSが数多くの試合をカバーします。プレーオフ進出争いは熱闘必至。グループBの戦いには、日本選手権出場や、トップリーグ残留もかかわってきますので、消化試合なんかありません。ひいきチームのTV放送スケジュールをチェックして、観戦をお楽しみください。

 11月30日は、関西大学Aリーグのビッグマッチも見逃せません。12年ぶりの優勝に王手をかけた立命館大が、前王者の天理大と激突。5勝1敗の立命は勝つか引き分ければ優勝、負ければ5勝1分1敗で戦いを終えている同志社大が逆転Vとなります。一方、天理は現在3勝3敗で、勝たなければ大学選手権出場を逃します。天理が負けか引き分けなら、3勝1分3敗の大阪体育大が5位で選手権切符獲得です。この一戦で、4校の明暗が分かれます。試合はNHKのEテレで生放送予定です。

 12月1日は、関東大学対抗戦Aで全勝制覇を狙う帝京大の戦いと、早稲田×明治の伝統校対決が楽しみです。
 そして、大学選手権大会のセカンドステージが12月8日に開幕。関東、関西の各リーグ上位5校と、ファーストステージを勝ち抜いた朝日大が、4チームずつの4プールに分かれ、準決勝進出を目指します。J SPORTSに感謝。全試合放送予定です!

 そして、花園を舞台に開催される全国高校ラグビー大会は12月27日開幕です。こちらについては来月末に、最新の放送スケジュールをお知らせします。

 すてきなラグビーライフを!


【ラグビーTVスケジュール】
http://rugby-rp.com/pdf/tv.pdf


  
※ 放送予定は変更の場合もありますので、各公式サイトをご確認ください。

【J SPORTS】
http://www.jsports.co.jp/rugby/


【NHK】
http://www.nhk.or.jp/


【tvk テレビ神奈川】
http://www.tvk-yokohama.com/rugby/index.html

 

ジャパンが帰国。廣瀬俊朗主将、「さらにハードワーク」を誓う。

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スコットランド戦を終え、ピッチを去る廣瀬俊朗主将。(撮影/長尾亜紀)

 

 


 11月3日から欧州遠征を行っていたラグビー日本代表が25日、帰国。千葉・成田空港でWTB廣瀬俊朗主将が取材に応じた。

 


 世界ランク14位のジャパンは、9日に敵地・エディンバラのマレーフィールドで同9位・スコットランド代表に17-42で、12日にはイングランドのキングスホルムスタジアムで同国最高峰プレミアシップ加盟のグロスターに5-40(ジャパンXVとして臨んだ)と敗れた。しかし、その後の同19位・ロシア代表戦(15日・ウェールズのコルウィンベイ)、同21位・スペイン代表戦(23日・マドリード)はそれぞれ40-13、40-7と連勝した。

 


 全日程を振り返り、WTB廣瀬主将は「ロシアとスペインにはうまくいかないなかでも後半にしっかりスコアして勝てたことはよかった。一方で、スコットランドには勝てなかったという現実もあった。もっと強くならなきゃいけない」と話した。
「でも、自分たちのやっていることはいい方向に行っている。それを信じて、ハードワークしていきたい」

 


 欧州6強の一角であるスコットランド代表はボール争奪局面で「しぶとい」と感じた。その後の2つのテストマッチでは、レフリーとのコミュニケーションの必要性を再確認した。
「スペイン戦、大変でしたね…。僕たちがやりたいことをさせてもらえなかったんで。そこはもっとリーダー陣がマネジメントしないと」

 


 遠征終了時、選手へはこう伝えたという。
「さらにハードワークしないと、上には行けない。それを自分なりに考えて行動に移してほしい。1年間で8か月は(それぞれが所属する)チームでの活動になる。ここで日本代表としての誇りを持ってやってほしい、と」

 


 所属先の東芝は、12月1日、大阪・近鉄花園ラグビー場で日本最高峰トップリーグのセカンドステージ初戦を迎える(対トヨタ自動車)。WTB廣瀬は「出たい」と語る。
「疲れはもちろんありますけど、チームのためにいいパフォーマンスができる準備をやりたい」

 

 

(文・向 風見也)

 

 

「トップ10は遠い」。大野均、欧州での実感を語る。

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写真はグロスター戦での大野均(中央)。(撮影/志賀由佳)

 

 

 

 欧州遠征を終えて11月25日に千葉、成田空港に降り立ったジャパン。メンバー最年長で現役第2位の77キャップを保持するLO大野均は、「ヨーロッパのグラウンドとレフリングを経験できたのは良かった」と振り返った。

 


 チームは11月15日、世界ランク19位のロシア代表戦(ウェールズのコルウィンベイ・○40-13)、23日の同21位のスペイン代表戦(スペインのマドリード・○40-7)とテストマッチに連勝。序盤は接戦も、中盤に相手を突き放した(日本は14位)。大野は「取りあえず、マストの2勝ができた(のは良かった)」と振り返った。

 


 しかし、同9位のスコットランド代表戦(9日・マレーフィールド)に関しては悔しさを覗かせる。後半12分の時点で17-18と拮抗も、17-42と完敗。チームは世界トップ10を狙うが、「ジャパンがロシアに持った印象(終盤には点差を離せるのではとの予測)をスコットランドがジャパンに持ったのかと思うと、トップ10には遠いのかなと感じました」。ただ、今後に向け貴重な経験を積めたとも語る。

 


「(接点では)向こうの(FW陣の)レフリングとの駆け引きを勉強できた。日本だったらすぐ笛を吹かれるようなところで結構足とかを出してきて…。こっちがセルフジャッジ(反則だろうと勝手に判断)したところで向こうに攻め込まれた。最後までやりきるのが大事だと再認識させられました」」

 


 2015年ワールドカップイングランド大会では、スコットランド代表と再戦する。戦いの舞台は、今回グロスターと戦ったキングスホルムスタジアムへ移るが、秋の欧州で戦うことに違いはない。
「マレーフィールドはスクラムを1回組むたびに芝がえぐれて、移動して、えぐれて…という感じでした。芝のすぐ下は砂みたいな感じ。(スパイクは)FW全員、日本にはない21ミリのポイントをつけていました」

 


 所属先の東芝へは11月26日に合流の見込み。12月1日、大阪・近鉄花園ラグビー場で日本最高峰トップリーグのセカンドステージ初戦を迎える(対トヨタ自動車)。

 

(文・向 風見也)

 


 

【向風見也コラム】曲がりくねってたどりついた。

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いろんなことが頭の中にあるフィニッシャー山田章仁。(撮影/松本かおり)

 

 

 


 ようやく、ようやくである。2013年11月15日、ウエールズはコルウィンベイ。世界ランク19位のロシア代表戦だ。後半28分、日本代表のWTB山田章仁がグラウンドへ入る。28歳にして、テストマッチデビューを飾った。

 


「触られないのが理想」。ジャンプ、ターン、急停止。予測困難な動きで相手をセンチ単位、ミリ単位でかわしてインゴールへ直進する。慶大のエースとして華のあるプレーを連発し、2012年度はパナソニックの一員として日本最高峰トップリーグ(TL)のシーズントライ数最多記録「20」に更新。多くの国内ラグビーファンに注目されてきた。

 


 そんな山田は、エディー・ジョーンズヘッドコーチ(HC)とふるくから親交がある。

 


 ジョーンズHCは、山田の学生時代に慶大の指導を手伝ったことがある。当時本人が望んでいた海外挑戦に関し、いくつかのアドバイスを施したものだ。サントリー監督時代も、ジョン・カーワン前HCがジャパンに選ばなかった山田を「トライセンスがある」と賞賛していた。

 


 自らが率いる代表チームではしかし、この人には手厳しかった。

 


 2012年春、ジョーンズHCが最初に発表したメンバーには、「YAMADA」の文字はなかった。その前年度の山田は、ミスにミスを重ねていた。「いつまで休んでいる!」。シーズンの終盤、サントリーの監督だったジョーンズHCは、外苑前のカフェで本人に雷を落としたらしい。

 


「もっと身体を大きくしなさい。ボールタッチの回数を増やしなさい」

 


 ジョーンズHCからのそんなアドバイスを参考にし、2012年度、山田はトライ王を獲得する。「触られないのが理想」との意識を保ちながら、スマートであるより泥臭くあろうとした。試合序盤から攻守両面で直線的なランを繰り返し、試合終盤はガス欠の状態で、それでも走った。従来は勝負の肝となる場面で活躍するためペース配分をする向きがあっただけに、このマイナーチェンジは特筆すべきものだった。

 


 シーズン中、山田は日本代表にも選ばれ欧州遠征に参加した。フランスのプロリーグ選抜であるフレンチバーバリアンズとのゲームに、ジャパンXVの一員として出場。ここでもゴールラインを割った。これはテストマッチではなかったが、代表選手としての立ち位置を確立しそうではあった。

 


「日本では通じるけど、インターナショナルプレイヤーではない」

 


 指揮官からそう言い放たれたのは、2013年春の代表候補合宿だった。山田は、「練習中のアグレッシブさが足りない」との理由でチームを離れることとなった。6月15日、東京・秩父宮ラグビー場で欧州王者のウエールズ代表を下した際、山田の働き場には追加招集された大学生が入った。

 


 言い訳が嫌いな山田だが、事実上の強制送還が決まった際は複雑な思いを抱えていた。というのも、本番でチームを救う走りを繰り出すうえでは、練習での試行錯誤が不可欠と考えていたからだ。

 


「触られないんだから、相手がオールブラックスでも小学生でも同じ、というのが目指すところ。逆に、オールブラックスを抜くためのことを試していると、小学生には止められちゃうこともあるかもしれないですね」

 


 例えば、ウエールズ代表の相手を抜く際の間合いをイメージし、実戦形式の練習でそれを試してみる。ただ、それはややゆったりとした動作の時もあるため、同じ代表候補のメンバーのタックルを簡単に食らってしまう。所属チームでは当たり前のようにしていたその行いを、指揮官は知らない。「試合でしているように、なぜやらない」。見方によっては、誤解されているようだった。

 


 もっとも、この人の競技生活に誤解はつきものだった。

 


 慶大時代は「個人をレベルアップさせてチームに貢献したい」という対外的大儀を掲げ、大学2、3年時はオーストラリアへの短期単身留学を重ねた。大学卒業から約1か月後に入った当時下部リーグ所属のホンダでは、注目度を高めるべく長髪を編み上げてグラウンドに立った。初のトライ王となったシーズンは、アメリカンフットボールの社会人Xリーグに挑戦した。こちらもラグビーの周知、そしてランナーとしての視野の拡張が目的だった。

 


 ここに掲げられたのはほんの一例で、他人が聞いたら驚く言動は推挙に暇がない。何かあるたびに人からモノを言われ、へこたれず、柳のように信じる道を歩いてきた。

 


 例えば、ホンダがTLで戦う2009年度開幕直前。「股関節あたりに違和感がある」からと夏合宿を回避した際の発言は――。

 


「もしそう(無理をして合宿に行く)したら、それは本当の自信のない人がすることなのかなって思ったので。色々言われるのは、大学の頃に慣れました。望んでそうなったわけではないですが」

 


 2010年度に三洋電機(現パナソニック)入り。激しいポジション争いに際しても、軸をぶらさなかった。

 


「人のことはコントロールできないので」

 


 もし、指揮官が誤解をしているのなら、その誤解を解けばいい。2013年夏、山田は単身でニュージーランドのオタゴ州へ渡り、ITM杯の同州代表入りを目指す戦いに参戦。国内より激しい肉弾戦に身を捧げ、ジョーンズHCのいう「アグレッシブ」の意味がわかってきたように感じた。

 


 帰国後は「今年はトライが少ないですね」と言われながら、相手に捕まった際の確実なボールキープに注力。普段は試合前にも知人に笑顔を向ける山田が、9、10月に都内であった代表候補合宿では神妙な顔つきだった。「1回、1回の練習をアグレッシブにやるだけなので」。1年ぶりの代表メンバー入りを果たし、ロシア戦でデビューを果たすのである。

 


「いままでは、気持ちを前面に出さないというのが課題の1つだったので、気持ちを前面に出していこう、と」

 


 今後は福岡堅樹(筑波大)、藤田慶和(早大)らとのメンバー入り争いが待っている。しかし以前、年下の選手が活躍することにはこう見解を示していた。

 


「ぜんっぜん、気にならないです。彼らは彼らで頑張って欲しいし、僕は自分にベクトルを向けてやっていきます」

 


 何かと誤解されがちではあるものの、近くにいる人には「人の悪い話をしない」からと、かなり、好かれている。

 

 

【筆者プロフィール】
向 風見也(むかい・ふみや)
ラグビーライター。1982年、富山県生まれ。楕円球と出会ったのは11歳の頃。都立狛江高校ラグビー部では主将を務めた。成城大学卒。編集プロダクション勤務を経て、2006年より独立。専門はラグビー・スポーツ・人間・平和。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)がある。技術指南書やスポーツゲーム攻略本の構成も手掛け、『ぐんぐんうまくなる! 7人制ラグビー』(岩渕健輔著、ベースボール・マガジン社)、『DVDでよくわかる ラグビー上達テクニック』(林雅人監修、実業之日本社)の構成も担当。『ラグビーマガジン』『Sportiva』などにも寄稿している。

 

 

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