Ｕ２０ＮＺが崖っぷちから４強入り！　アイルランドは初のＪＷＣ準決勝進出

　U20アイルランド代表が4トライ以上してフィジーに勝ち、U20フランス代表がウエールズとの試合に引き分け以上か、もしくはボーナスポイント2点獲得なら、20歳以下のニュージーランド代表は自国開催の「IRB ジュニア ワールドチャンピオンシップ（JWC）2014」で屈辱的な結果を受け入れなければならなかった。自力ではどうしようもない大ピンチ。しかし、天も味方し、崖っぷちで踏みとどまった。“ベイビーブラックス”、辛うじて準決勝進出だ。

　大会2日目の6月6日、U20ニュージーランド代表はU20南アフリカ代表に敗れた。この時点で1勝1敗（勝点5）。プールC1位の座は南アが手にした。同日、U20イングランド代表も早くもプールAトップ通過を決めたから、4強入りできるのはあと2チームとなっていた。ニュージーランドは、2位グループで最高の成績を収めるしかなかったが、プールBではフランスが2勝0敗（勝点9）と好調で、同組2位につけていたアイルランドも1勝1敗ながら勝点6で、ニュージーランドの先を行っていた。

　10日、プールステージの最終戦。雨降るオークランド地方で、最初に登場したアイルランドは、戦前の予想通りフィジーを圧倒した。特にスクラムで強さを見せ、ペナルティトライ3本を含む計5トライで38-0。ボーナスポイントも手にして総勝点11、アイルランドはJWCで初のベスト4入りを決めた。

　準決勝へ進める切符は残り1枚。有利な立場にあるフランスは、プール最終戦でウエールズに勝てなくても、総勝点に2ポイントを上乗せすればよかった。しかし、雨に濡れるボールを思い通りにコントロールできず、3-13で惨敗。フランスは総勝点を増やすことができず、優勝争いから脱落した。
　命綱を手にしたニュージーランド。この日最後に登場し、スコットランドを相手に8トライを挙げる猛攻で、54-7と大勝した。プール3試合で得た勝点10はA組2位のオーストラリアと同数だったものの、得失点差で大きく上回り、4強入りを決めた。

　U20世代の最高舞台。15日から順位決定トーナメントに突入する。ベスト4のトップシードは南アフリカで、準決勝では再びニュージーランドと対戦することになった。もうひとつのセミファイナルは、イングランド対アイルランド。いずれも、ノースハーバーのQBEスタジアムでおこなわれる。