誰もが認める世界最高のNO8、キアラン・リード
(Photo: NZRU)
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IRB(国際ラグビーボード)の年間表彰者が日本時間4日未明に発表され、最優秀選手賞の『IRB Player of the Year 2013』にニュージーランド代表のNO8キアラン・リードが選ばれた。2001年にこの賞が設けられて以来、オールブラックスのSOダン・カーター(2005、2012年)と主将のFLリッチー・マコウ(2006、2009、2010年)も大賞に輝いており、リードはニュージーランド勢として3人目の受賞者となった。
黒衣軍8番のほかには、チームメイトのCTB/WTBベン・スミスや、ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズとウエールズ代表で活躍したFBリー・ハーフペニー、南アフリカ代表のLOエベン・エツベス、イタリア代表主将のNO8セルジオ・パリセがノミネートされていた。
キアラン・リードは現在28歳。学生の頃はクリケットでも非凡な才能を発揮したトップアスリートで、打者として活躍するだろうと言われていたが、ラグビーの道へ進み、2006年にカンタベリーでプロデビュー。スーパーラグビーではクルセーダーズに所属し、チームメイトのマコウが長期休養で不在だった今季はキャプテンを務めた。2008年のオールブラックスデビュー以来61テストキャップを重ね、2011年ワールドカップの優勝メンバーでもある。 スクラムからのサイドアタック、ラインアウト、ブレイクダウンの運動量は豊富で、防御は懐深い。力強いボールキャリアーでサポートも光り、NO8としてテストマッチ通算15トライは世界最多だ。今秋の日本遠征に参加しなかったのは残念だが、文句なしに、ニュージーランド代表パーフェクトイヤーの主役だった。
リードらの奮闘により、11年連続でブレディスローカップ(オーストラリア代表と争う伝統カップ)を保持し、ラグビーチャンピオンシップ(南半球4カ国対抗戦)連覇、そして、ラグビーが1995年にプロ化されて以来初めて年間テストマッチ全勝(14勝0敗)という快挙を成し遂げたニュージーランド代表は、4年連続でIRB年間最高チームに選ばれている。また、その集団の指揮官を務めたスティーヴ・ハンセンHCには2年連続で最優秀コーチ賞が贈られた。